- 悩んでいる状態から行動できる
- 4週間ロードマップを実践できる
- 時間を管理して収入をアップできる
「フリーランスになって半年。毎日遅くまで働いているのに、手取りは月10万円以下……」 そんな状況に悩んでいる人も少なくありません。
実際、フリーランス白書2024によると、フリーランスの約半数(44.7%)が年収400万円未満というデータがあります。
フリーランスになって「稼げない」「こんなはずではなかった」と感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、フリーランスが稼げない具体的な理由を分析し、稼げるフリーランスになる実践的な改善方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスが稼げない3つの原因

フリーランスとして稼げない理由には、働き方の構造的な問題があります。
まずは、多くのフリーランスが直面している3つの課題を見ていきましょう。
- 収入が労働集約型だから
- 競争相手が多く、価格競争になりやすい
- すべて自分でやる必要があるから
収入が労働集約型だから
フリーランスの収入は、基本的に「時給単価型」と「プロジェクト単価型」の2つに大別できます。
- 時給単価型:働いた時間×時給単価
- プロジェクト単価型:固定報酬
どちらも本質的には、自分が働いたぶんが収入になる労働集約型の報酬体系です。
会社員であれば、体調不良で休んでも有給休暇を使って給与が保証されますが、フリーランスは働かなければ収入がゼロになります。
低単価の案件に時間を費やしてしまう
さらに、フリーランスの稼働は「どれだけ時間をかけたか」が見えにくいところもあげられます。
例えば、報酬5万円の案件に60時間かけていたら、時給換算で約833円にしかなりません。
案件報酬を見るよりも、時間あたりの収益性に着目することが重要です。
競争相手が多く、価格競争になりやすい
2025年現在、市場には多くのフリーランスが参入し、競争が激化しています。
クラウドソーシングサービスの普及により、フリーランスとして仕事を始めるハードルが大きく下がったからです。
さらに、生成AIの進化により、ライティングやデザインなどの分野でも価格競争が加速しています。
差別化できるスキルや実績がないから価格で勝負。その結果、低単価の案件を大量にこなさなければならず、「働いても稼げない」という状況を生んでしまいます。
すべて自分でやる必要があるから
フリーランスは、すべてのプロセスを自分で行う必要があります。例えば、以下のようなものです。
- 営業
- 案件探し / 提案 / 打ち合わせ
- 事務手続き
- 見積り作成 / 契約書確認
- 実務(メイン業務)
- 制作 / 執筆 / 納品 / 修正対応など
- 経理業務
- 確定申告 / 請求書
会社員であれば、営業担当、経理担当、法務担当など、それぞれの部署が分業してくれます。
しかし、フリーランスは1人で幅広い業務をマネジメントする工数と時間が必要です。
稼げないフリーランスに共通する3つの特徴

稼げないフリーランスには、共通する行動パターンがあります。
以下の3つの特徴に当てはまっていないか、チェックしてみてください。
- 稼働時間を管理していない
- ポートフォリオを持っていない
- 自己投資の時間がない
稼働時間を管理していない
稼げないフリーランスの特徴は、稼働時間を正確に把握していないことです。
稼働時間を計測していないと……
- 作業がやりっぱなしになる
- 効率化できる作業が見つけられない
- 低単価の案件に時間を取られすぎている
- 収入が伸びづらい
「今日は1日中仕事をしていた」と感じていても、実際には何度もSNSをチェックしたり、YouTubeを見ていたり。
集中した作業時間は、数時間しかなかった……ということもフリーランスによくある傾向です。
ポートフォリオを持っていない
ポートフォリオは、クライアントにスキルをアピールできる重要な材料になります。
- 自分のスキルを見せる作品集
- 過去の仕事や制作物をまとめたもの
- クライアントが採用を決める判断材料
- 口で説明するより「実物」で証明できる
- フリーランスの名刺代わり
ライター
- 書いた記事・ブログ・コラムなど
- KW選定や構成案などの対応範囲
- 成果:PV数やコンバージョン率など
デザイナー
- 作成したロゴ・チラシ・バナーなど
- 誰のために、何の目的で作ったかなどの背景
- 成果:クリック率やコンバージョン率など
動画編集者
- YouTube動画・CM・プロモーション動画など
- カット・テロップ・音楽などの対応範囲
- 成果:再生回数、試聴維持率など
「まだ実績が少ないから……」と後回しにしがちなポートフォリオ。納品した実績がなくても、サンプルで作った作品や個人制作でもポートフォリオは準備できます。
完璧を求めず、今のスキルを示すものから始めることが重要です。
自己投資の時間がない
稼げないと悩むフリーランスは、目の前の案件をこなすだけで精一杯になりがち。
- 学習時間ゼロ → 新しいスキルが身につかない
- 業界トレンドに遅れる → 市場価値が徐々に低下
- 単価アップできない → 低単価案件を大量にこなすしかない
- さらに忙しくなる → ますます学習時間が取れない
本業が忙しいと、「時間がない」「余裕がない」という状態が続き、自己投資の優先順位が下がります。
その結果、スキルアップできず、単価を上げることもできず、さらに忙しくなるという悪循環に陥ります。
稼げるフリーランスになるためのポイント

ここからは、稼げるフリーランスになるための具体的な改善策をご紹介します。
すぐに実践できる3つのポイントを押さえておきましょう。
- 時間を測って作業量を可視化する
- 実績をアピールする
- PDCAを回して3ヶ月間継続する
時間を測って作業量を可視化する
稼げるフリーランスになるために、すべての作業時間を測定して可視化してみましょう。
時間を測ると、「案件にどれだけ時間をかけているか」「時給単価はいくから」を明確にできます。
例えば、報酬10万円の案件でも、100時間かかっていれば時給1,000円ですが、50時間で完了できれば時給2,000円になります。
時間を可視化すると、どの案件を優先し、どの作業を効率化するべきかが見えてきます。
さらに、時間を測ることで集中力も高まり、作業効率が向上します。
時間管理におすすめなのが「Toggl Track」
Toggl Trackは、ワンクリックで作業時間の記録ができるタイムトラッキングアプリです。
作業を始める際に「スタート」ボタンを押し、終わったら「ストップ」を押すだけ。シンプルな操作で、どの案件にどれだけ時間を使っているかが自動的に記録されます。
- 案件ごとに時間を自動集計
- プロジェクト・クライアント別に作業時間を可視化
- 個々の案件の収益が正確に把握できる
- レポート機能で振り返り
- 週単位、月単位でどの作業に時間を使っているかを分析
- 改善点が明確になる
- 無料で使える
- 基本機能は無料で利用でき、タスク数もプロジェクト数も無制限です
Toggl Trackを活用すると、「なんとなく忙しい」という感覚から、データに基づいた時間管理が可能になります。
フリーランスにとって、時間は最大の資産。その資産を正確に測定し、最適化することが収入アップにつながります。

実績をアピールする
時間を可視化して効率的に仕事ができるようになったら、次は実績を積極的にアピールしましょう。
ポートフォリオには、作品の紹介だけでなく以下のポイントを具体的に記載します。
- クライアントが抱えている課題
- あなたが提供した解決策
- 得られた成果
例えば、「Webサイトのアクセスを3ヶ月で150%増加させた」「動画編集により商品の購入率が20%向上した」など、数字で示せるとベストです。
時間管理ツールで記録したデータは、自分の作業スピードや生産性を示す材料にもなります。
「この規模のプロジェクトを10時間で完了できます」と具体的に伝えられると、クライアントにとって安心材料になり、信頼獲得につながります。
PDCAを回して3ヶ月間継続する
最後に重要なのは、PDCAサイクルを回して継続的に改善することです。
Toggl Trackなどのタイムトラッキングツールで時間を測定すると、働き方のデータが蓄積されます。
このデータを定期的に振り返り、「どの作業に時間をかけているか」「案件の利益率が高いか」を分析しましょう。
- Plan(計画):今月は高単価案件に注力 → 時給2,000円以上を目指す
- Do(実行):Toggl Trackで全作業時間を記録しながら案件をこなす
- Check(評価):月末にレポートを確認 → 時給や作業効率を分析する
- Action(改善):時間がかかりすぎている作業を外注する
まずは、3ヶ月間継続してサイクルを回してみましょう。1ヶ月目は時間を測りながら作業すとに慣れ、2ヶ月目でパターンが見え始め、3ヶ月目には具体的な改善策が実行できるようになります。
“稼げるフリーランス”になるためには、感覚ではなくデータに基づいた行動が不可欠です。
時間を可視化し、継続的に改善を重ねていきましょう。
稼げない→稼ぐ!4週間ロードマップ
それでは、稼げるフリーランスになるための、具体的なロードマップを見ていきましょう。
下記の4つのステップで徐々に改善していきましょう。
すべての作業時間を計測する
- □ Toggl Trackをインストール(5分)
- □ すべての作業でタイマーをスタート
- □ 週末に時給を計算する

ポートフォリオを完成させる
- □ 過去案件から3つ選ぶ
- □ Notionやキャンバを使って無料で作成
- □ 各案件に「課題→解決→成果」を記載
自己投資の時間をつくる
- □ Week1〜2のデータを見直す
- □ 時給1,000円未満の作業をリストアップ
- □ 空いた時間で自己投資の時間枠を作る

収益向上アクションを実行
- □ 月収÷稼働時間で時給を算出
- □ 時給1,000円未満の継続案件は単価交渉
- □ 新規案件の獲得or既存案件の効率化など
ツールを使って時間を計測したり、ポートフォリオを作成したりするのは無料で実践できます。
まずは期限を区切って、4週間だけやり切ってみましょう。

頑張ってるのに稼げないフリーランスから卒業しよう
フリーランスが「頑張っているのに稼げない」と感じるのは、能力不足ではありません。
多くの場合、働き方の構造的な課題と時間の管理が根本的な原因です。
- 時間を測って作業量を可視化する
- ポートフォリオで実績をアピールする
- PDCAを回して継続改善する
Toggl Trackのようなツールを活用して時間を測定し、データに基づいて働き方を改善しましょう。
実績をアピールし、PDCAサイクルを3ヶ月間継続すれば、状況は見違えるはず。
まずは今日から、すべての作業時間を測るところから始めてみましょう。



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